5/13のブログに、会社近くでミカンの花が咲いている記事がありましたので、
今日は香り製品のもとである香料の一つ、オレンジからの天然香料のうんちくを、
香り製品の調香経験者がお話します。
天然香料の中でも一番高価なオレンジフラワーは、ビターオレンジの花から得られます。
ダイダイ(ミカン科ミカン属)の仲間です。
車芳香剤やペーパーフレグランスなどに使われるオレンジオイルは、果皮から得られますので、比較的安く手に入ります。
オレンジの花から得られる香料は、香り成分の取り方の違いで、
ネロリオイルとオレンジフラワーアブソリュートという名前がつけられています。
両方とも大変高価な香料で、ネロリは花1トンから1000gほどしか得られません。
オレンジフラワーアブソリュートはその半分程度になります。
ですからジャスミンやバラについで重要な花の香料で、高級な香水に使われます。
さらに枝や葉っぱから得られる精油は、プチグレンオイルと呼ばれます。
これはグリーンで自然な植物系の香りの中に、爽やかな柑橘の香りがします。
オードトワレなどに合いそうです。
このように、オレンジはいろいろな香りの取り方があり、
形を変えて私たちの香り製品に使われています。
どうでしたか、オレンジの花の香りのうんちくは。
早くコロナ禍が収まり、誰もが自然の花の香りに触れ、アロマの世界に想像を膨らませることを願っています。
KISHIDA
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